ちんちゃんの生きる世の中

寝たり歩いたり字書いたり絵描いたりするのが好きなモノグサの生きる記録

最近読んだ本についてのあれこれ

この記事は、#AFTAC201921日目の記事です。
さかなピラニさんよりご寄稿いただきました。


こんにちは、#AFTAC201921日担当のさかなピラニアです。

自前のブログを持っていないので、ちんさんのブログに寄稿させていただいております。

自己紹介、みたいな

中66期、高60期で環境とか百粁とかやっておりました。この変換が出ない感じ、懐かしい...。 今では京都の名前が長い国立大学で情報を勉強しながら、ロボコンで組み込みをやっております。同時に環境論のTAもやっているので、時期によってはそれなりに附高に出没しております。

AFTAC2019はツイッターで見かけて知ったのですが、はじめはそれほど乗り気ではありませんでした。だってその時点で登録してたのだいたい歩く歩くの会のメンバーですよ、情報の分野でも人間的にも僕よりツヨツヨな人ばっかりですよ、そんな中で何を書けと?

...まあ気になっていたのは事実なのでうまいこと釣り上げてもらって今これを頭抱えながら書いています。卒業文集白紙の人には荷が重い。

本題

内容についてはいろいろと悩んだのですが、最近読んだ本とそれにまつわるあれこれを話そうかなと思います。

最近はレポートの年末進行があったのであまり本を読めていないのですが、その中で読んだ数少ない本の中で特に印象に残ったのが「スレイヤーズ」の17巻です。

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知らない人の方が多いと思うので説明しておくと、「スレイヤーズ」とは富士見ファンタジア文庫から出版されているライトノベルシリーズです。リナ=インバースという魔道士の少女が、行く先々で事件に首を突っ込んだり巻き込まれたり悪者を吹っ飛ばしたりする作品です。人気を博し、アニメ化もされました。それもテレビシリーズ5回+劇場版5回というなかなか聞かないレベルで。

...え?そんなアニメ知らないって?でしょうね。 僕も見たことないです。

知らないのも当然で、このシリーズ、なんと開始が1989年(平成元年)といまからおよそ30年前の作品です。いったん完結もしており、それが2000年。一番新しいテレビアニメシリーズですら2009年(けいおん!第1期の1クール前)。当時のメインの読者は下手をしなくても僕の親世代です。むしろ僕と同世代で知ってる人の方が珍しいレベル(というか知ってる人に会ったことがない)。

ただ、アニメ化の回数を見てもわかるとおり、非常に根強い人気がある作品でもあります。サクラ大戦(1996)や光GENJI(1987)のようなものでしょうか...。

そんなシリーズが復活したわけですけれども、だからこそいろいろ思うこともあるわけです。

まず思ったのは、ライトノベルって何だっけという疑問です。軽く調べてみるとわかりますが、ライトノベルって大体「若者向けの挿絵や文体を用いた小説」って説明されています。ところがこの作品、どう考えてもメインターゲット30\~50代くらいです。若者とは(哲学)。

他だと、富士見ファンタジア文庫がこの作品を復活させたはなんでだろう、という疑問です。既存ファンがついていて利益がある程度保証される、という点では確かに出版する理由となり得るとは思います。けれども、他のレーベルでは復活したという話は聞かないんですよね。全体的に、売れない作品は2\~3巻で打ち切り、売れるなら何巻もシリーズを続ける、新人賞などで新しい作家を次々と発掘して投入する、という(資本主義としてならまあ妥当な)傾向がある中で、新規読者を期待しづらい長期シリーズを復活させたのはなんでだろう、ということです。

この理由は、多分、ライトノベルというジャンルにそれができるだけの歴史ができた、ということにあるのかなと思います。調べてみたらわかるのですが、現在のライトノベルというジャンルが形になりつつあったのが1980年代末期で、スレイヤーズはまさにその時代に誕生した作品です。つまり、スレイヤーズよりさらに過去の作品というのはあまり数がありません。今でも人気があるやつならなおさらです。 復活という話を聞かないわけです。復活する作品自体がないんだもの。

こういうことを考えていくと、ようやくライトノベルというジャンルが成熟してきた、と言えるのかなとかも思いますね。令和が終わる頃には「スレイヤーズ」が「モルグ街の殺人」のような評価を受けていたりとか...(何年後だよ、というツッコミは禁句で)。

さて、そろそろネタもつきてきたのでここらで終わりたいと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。また機会があればお会いしましょう。

P.S.

そういえば内容に触れるのを忘れていましたが、内容自体は長編スレイヤーズそのまんまで普通に面白かったです。シリーズ仕切り直しと言うことで人物関係もほぼリセットされているので、シリーズを読んだことがない人でも入りやすい作品となっています。個人的にはスレイヤーズは短編から入るのが最も楽しいと思いますが...


この記事は、#AFTAC201921日目の記事としてさかなピラニさんにご寄稿いただいたものです。